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白い森の国“ ふるさとおぐに” フォトコンテスト審査会について、応募総数152点の中から、厳正な審査の結果、次のとおり各賞が決定しました。
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深い山間に朝霧が立ち込め、その先には雲海が漂っている。そして、雲海の下には、小国町の中心部の町明かりがほどよく浮かび上がっている。スケール感にあふれた画面に小国町の地理的状況が情感たっぷりに描かれ、これまでになかった内容の秀作となった。
圧倒的な爽快感とスケールの大きさに酔いしれる作品だ。五月とはいえ、残雪の多い北飯豊から眼下に眺める小国盆地の映像は、私もまだ見ぬ新鮮なものであった。画面構成とフレーミングも見事だ。
見事な紅葉の彩りが、画面からあふれ出ている。手前の川面に映り込んでいる紅葉、そして上部に雪が積もり始めた飯豊連峰を配置したことで、色彩豊かな紅葉作品の力作となった。
このような満開の桜の“根開け”を、果たしてどれほどの人が目撃しているだろうか。豪雪の小国ならではの希少な光景のひとつと言えよう。待ちわびた春の歓びが、静かに滲み出てくるようだ。
雪の降り積もった初冬の渓谷だけでも迫力十分だが、その中を一番列車が走り抜けていく。シャッター速度も含めて、素晴らしい表現だ。米坂線の一日も早い復活を願う作者の気持ちも伝わってくる。
歴史の香りが漂う、敷石の続く黒沢峠。これまでも数多くの作品が寄せられたが、霧が満ちて朝日の光芒が生まれている光景は初めてだ。貴重なシャッターチャンスをとらえた努力が伺われる。
秋の盛りから晩秋へと向かう季節感が上手にとらえられている。葉を落とした木立の入れ方もいいし、落ち葉の動きの表現も効果的だ。
飯豊連峰から見渡す雄大な光景の中に、小国町の民家が点在しているのが見える。自然界の一部として生きている私たちの位置づけも伝わってくる。
峠に佇むオオヤマザクラが、静かに紅葉している。その周囲ではススキが風に揺れて、共に合唱しているようだ。低速シャッターによる秀逸な作画だ。
残雪の中で、眠りから覚めたように咲いているミズバショウが美しい映像で描かれている。朝もやのシャッターチャンスを活かした構成がいい。
マタギの里がある小国町ならではの光景と言えよう。模擬とはいえ、熊狩りに向かう様子がしのばれる貴重な作品で、画面構成もしっかりしている。
たわわに実っている柿と真っ白な霧氷になった山との対比が見事で、季節の移ろいをとらえながら、遠近感のある力強い画面構成に仕上げている。畑仕事をしている人物を配置したことで、作品に物語性も宿った。
森の中の小さなキノコのクローズアップだが、みんなで仲良く暮らしている雰囲気がとらえられている。技術がしっかりしており、次回作を期待したい。
いろいろな樹木が混在し、色とりどりの秋色も入り混じって、野趣あふれる景観と季節感がとらえられている。粗削りだが、着眼点が良い。