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光岳寺の善光寺式三尊像(こうがくじのぜんこうじしきさんぞんぞう)
小国町指定文化財(彫刻第1号)
昭和57年3月31日
高さ48cm
高さ34.3cm
小国町大字小国小坂町455
上高山光岳寺(曹洞宗)
小国町指定文化財(彫刻第1号)「光岳寺の善光寺式三尊像」は、国道113号線沿い小国小坂町地内の高台に建つ、光岳寺の本尊として祀られている。 この仏像は金銅造りの丸吹きで、阿弥陀如来像を中心に、脇侍として、左右に観音、勢至、両菩薩が臼形の台座に佇立し、三尊で一つの舟形光背を背にするいわゆる一光三尊像である。この仏像について、小国町誌編集委員会による『小国の文化財』には次のように記されている。
「この像は有名な長野県善光寺の秘仏本尊を模造したものであり、光背、台座は三尊とも後補している。しかし、眼は水平で鼻は良く通りその下に優しく結んだ口は小さくおだやかで、柔和な表情を漂わせている。頚三道(=首の皺)も明瞭で姿勢も良く、しかも翻波(=衣の皺)さえ表現されている。 また、頭部も均整がとれ、おのずから安定感を与えているすぐれた作品である。恐らくこの像の造顕は鎌倉時代までさかのぼるであろうといわれている。」
尚、光岳寺は、新潟県村上市の耕雲寺の和尚により鎌倉時代(康正2年=1456年)に開創されたと伝えられている古刹である。末寺は、越後三面の竜音寺も含め合計10ケ寺を数える。また耕雲寺は、新潟県で最初に建てられた曹洞宗の寺と言われている。(創建 応永元年=1394年)