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大宮神社の狛犬(おおみやじんじゃのこまいぬ)
小国町指定文化財(彫刻第7号)
昭和58年3月31日
小国町大字大宮
大宮神社
雄62.0cm
雌61.5cm
木像
JR小国駅から北西に約3キロメートル程の地、大宮・子易両神社(以下大宮神社と記す)に、古くから一対の狛犬が伝わっている。
狛犬は、魔よけのしるしとして、神社の社殿前などに掲げられている獅子や犬の形をした想像上の生物である。高麗(朝鮮)から伝わってきたためコマイヌとの説もあるが定かではない。大宮神社に伝わる狛犬は、雌雄一対で全体に丸みを帯び、やさしい形をした犬の木像である。体高は雄、雌共ほぼ同じ大きさで(約62cm)、雄は立髪を4段に刈り上げ、雌には乳房も見られる。正に子易神社にふさわしい雰囲気を漂わせている木像である。
永禄5年(1559年)小国城代上郡山景為は、当社の荒廃を傷み資を投じて再興し、その遷宮の日舞曲を奉じて神意を慰めており、像も当時の遺物と伝えられている。
大宮神社は和銅五年(712年)、遠江国(静岡県)周智郡小国神社より勧請された当町最古の神社であり、古くから町内はもとより他所からも訪れる人が多く、特に安産祈願の神社として崇敬されている。