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小股の虚空蔵菩薩像(おまたのこくうぞうぼさつぞう)

更新日:2017年8月28日更新 印刷ページ表示

小股の虚空蔵菩薩像の画像

名称

小股の虚空蔵菩薩像(おまたのこくうぞうぼさつぞう)

指定区分

小国町指定文化財(彫刻第9号)

指定年月日

昭和58年3月31日

所在地

小国町大字小股

所有者(管理者)

大字小股公民館

寸法

総高70cm
台座16cm
像高54cm
肩幅16cm
膝張16cm

概要

町の北方にそびえる朝日山は、古くは朝日権現として人々に尊び敬われてきた修験の山である。大朝日岳(1870m)から荒川沿いに連なる山裾の東側が石滝の出戸山で、俗に六夜様といわれている。そこには荒川を守る水神「愛染明王」が祀られている。

一方、荒川の西の山には財神「虚空蔵菩薩像」が祀られており、これが町指定文化財「小股の虚空蔵菩薩像」である。この菩薩像は小股から出戸に通じる県道沿いの小峰に建つ社(やしろ)に祀られている。社のある小峰と平地との比高は約30メートル程で、ここからは五味沢方面が一望できる。

「愛染明王」、「虚空蔵菩薩」二つの神は、朝日権現のお前立と称され、入山者は必ずここをお参りして通ったと言われている。そして、この二つの社から大朝日岳に至る山々は、朝日権現の使者の通り道とされており、狩猟のワナを仕掛けたりその他不浄は許されなかった。

虚空蔵菩薩像の台座には寛政元年(1789年)の銘がしるされているが、神社創建に関わる歴史など詳しいことはわかっていない。拝殿内部側面には、「明治三十年八月朔日虚空蔵堂再建ニ付発起人」と書かれた横長の杉の板が掲げられており、そこには、発起人世話係、発起人、大工棟梁(越後六本杉)等計13名の堂宇再建に関わった人たちの名が記されている。

かつて、この神社の導師は上小松(現川西町)にあった南善院がつとめており、同院は天台朝日修験として置賜地方を掌握する地位にあったと言われている。

像は木造りで、色彩はところどころ消え失せているが、残っている色合いから、紫衣をまとい、白、黒、朱、で彩られていたことがうかがえる。ただ、残念ながら両手と足先が失われている。