○小国町町有林野条例
昭和31年6月14日
条例第36号
注 平成8年3月から改正経過を注記した。
目次
第1章 総則(第1条・第2条)
第2章 境界の確定(第3条―第7条)
第3章 管理
第1節 森林経営計画(第8条―第14条)
第2節 分収造林(第15条―第23条)
第3節 貸付け、使用及び売払(第24条―第30条)
第4節 監視員(第31条―第34条)
第4章 削除
第5章 雑則(第41条)
附則
第1章 総則
(趣旨)
第1条 この条例は、地方自治法(昭和22年法律第67号)第237条第2項の規定により、町有林野の取得、管理及び処分について、必要な事項を定めるものとする。
(平12条例1・全改)
(町有林野の定義)
第2条 この条例において「町有林野」とは、町の所有に属する森林原野をいう。
第2章 境界の確定
(境界確定の協議)
第3条 町長は、町有林野の境界が明らかでないため町有林野の管理又は処分に支障があるときは、隣接地の所有者(以下「隣接者」という。)に対し、立会場所、期日その他必要な事項を通知して、境界を確定するため協議を求めることができる。この場合において、通知を受けるべき者及びその所在が知れないときは、告示その他の方法をもって、これに代えることができる。
3 第1項の協議が整った場合には、町長及び隣接者は、書面により、確定された境界を明らかにしなければならない。
(境界の確定)
第4条 町長は、前条第1項の規定により協議を求めた隣接者が立ち会わないとき、又は立会を求めることができないため協議することができないときは、小国町固定資産評価審査委員及び小国町固定資産評価員2名以上の立会を求めて境界を定めることができる。ただし、当該隣接者が正当な事由により立ち会うことができない場合において、その旨あらかじめ町長に通知したときはこの限りでない。
2 前項の規定により境界を定めた場合には、町長は、その定めた境界及びその理由を当該隣接地の知れた所有者及びその他の権利者(以下「隣接者等」という。)に通知するとともにこれを告示しなければならない。
2 前3条の規定は、再協議の場合に準用する。
2 前項の規定により同意があったものとみなされる場合には、町長は、速やかに境界が確定した旨を当該隣接者等に通知するとともにこれを告示しなければならない。
第3章 管理
第1節 森林経営計画
(森林経営計画の策定)
第8条 町長は、町有林につき4月1日を始期として5年を1期とする森林経営計画を策定しなければならない。
2 前項の森林経営計画は、生産保続を図ること及び次に掲げる原則に従うことを旨とし、森林経営の合理化に資するものでなければならない。
(1) 幼令林を皆伐しないこと。
(2) 幼令林については、育林上必要な周期的間伐をすること。
(3) その他森林法に定める育林上の事項
3 森林経営計画に定める事項は次のとおりとする。
(1) 造林面積、植栽樹種その他造林及び保育に関する事項
(2) 伐採数量、伐採方法その他森林の立木竹伐採に関する事項
(3) 林道の開設、補修その他林産物の搬出に関する事項
(4) 水害、雪害の防止施設その他保安に関する事項
(5) その他森林経営の基本となるべき事項
4 町長は、森林経営計画を策定しようとする場合においては、あらかじめ小国町農林業振興協議会(以下「協議会」という。)の意見を聞かなければならない。
(平8条例3・一部改正)
(公表及び閲覧)
第9条 町長は、前条の規定により策定した森林経営計画を告示により公表しなければならない。
第10条 町長は、前条の意見があったときは、その閲覧期間満了の翌日から20日以内に協議会の意見を聞き森林経営計画を定めなければならない。
(平8条例3・一部改正)
(議会の議決)
第11条 森林経営計画を定めたときは、議会の議決を経なければならない。
(平8条例3・一部改正)
(森林経営計画の変更)
第12条 町長は、森林の現況、経済事情等に著しい変動があったため森林経営計画の実施が困難であると認めるときは、その経営計画の一部を変更することができる。
(森林実施計画)
第13条 町長は、森林経営計画に基づき、森林実施計画を定めなければならない。
2 森林実施計画に定める事項は、次のとおりとする。
(1) 施業地別、造林面積及び樹種別数量
(2) 用材林別、針葉樹、広葉樹別、主伐間伐別及び伐採数量
(3) その他森林経営に関し必要な事項
(平8条例3・一部改正)
第14条 削除
第2節 分収造林
(平12条例1・改称)
(分収造林の設定)
第15条 町長は、町有林について、契約により部落及び団体に造林させ、その収益を町と造林者が分収することができる。
2 分収造林を設定したときは、議会の議決を経なければならない。
(平12条例1・一部改正)
(分収造林契約の内容)
第16条 前条の契約(以下「分収造林契約」という。)においては、次に掲げる事項を定めなければならない。
(1) 分収造林契約の目的たる町有林(以下「分収造林」という。)の所在地及び面積
(2) 当該契約の存続期間
(3) 植栽(人工下種を含む。以下同じ。)すべき樹種及び本数
(4) 植栽の期間及び方法
(5) 撫育の方法
(6) 伐採の時期及び方法
(7) 収益分収の割合
(8) その他必要な事項
(平12条例1・一部改正)
第17条 分収造林につき、分収造林契約に基づき植栽した樹木(以下「分収木」という。)は町と造林者の共有とし、その持分は当該契約に定められた収益分収の割合によるものとする。
2 根株は、町の所有とする。ただし、契約をもって別段の定めをすることができる。
3 分収造林契約があった後において、天然に生じた樹木であって分収木とともに生育させるものとして、町長が施業を指定したものは分収木とみなす。
4 分収木の持分の分割請求は、これを認めない。
(平12条例1・一部改正)
(分収造林契約の存続期間)
第18条 分収造林契約の存続期間は、100年を超えることができない。
2 分収造林契約は更新することができる。ただし、前項の期間を超えることができない。
(平12条例1・平24条例4・一部改正)
(保護の義務)
第19条 造林者は、分収造林について次に掲げる事項を行わなければならない。
(1) 火災の予防及び消防
(2) 盗伐、誤伐その他の加害行為の予防及び防止
(3) 有害動物並びに有害植物の駆除及びそのまん延の防止
(4) 境界標その他の標識の保存
(平12条例1・一部改正)
(林産物の採取)
第20条 造林者は、次に掲げる分収造林の林産物を採取することができる。
(1) 下草、落葉及び落枝
(2) 木の実及びきのこ類
(3) 分収造林契約のあった後において、天然に生じた樹木(第17条第3項の規定により町長の指定したものを除く。)
(4) 植栽後20年以内において撫育のため伐採する分収木
(平12条例1・一部改正)
(権利の処分等の制限)
第21条 造林者は、その権利を担保に供し、又は処分することができない。ただし、町長の許可を受けた場合は、この限りでない。
第22条 造林者は、分収造林契約の目的以外の目的に分収造林を使用してはならない。ただし、町長が分収造林契約の目的を妨げないと認めて許可した場合は、この限りでない。
(平12条例1・一部改正)
(分収造林契約の解除)
第23条 町長は、次の各号の一に該当する場合には、分収造林契約を解除することができる。ただし、造林者の責に帰することができない場合は、この限りでない。
(1) 当該契約に定められた植栽期間の始期から1年を経過しても造林者が植栽に着手しないとき。
(2) 当該契約に定められた植栽期間を満了しても造林者が植栽を完了しないとき。
(3) 植栽を終った後5年を経過しても成林の見込がないとき。
(4) 造林者が当該契約に定められた植栽、撫育又は伐採の方法に従わなかったとき。
(5) 造林者が第19条に定められた事項の実施を怠ったとき。
(6) 造林者が前条の規定に違反したとき。
(7) その他造林者が当該分収造林契約に違反したとき。
2 前項の規定により分収造林契約を解除した場合には、植栽を終った樹木は町の所有に帰する。
3 町長は、分収造林を公用、公共用又は公益事業の用に供する必要を生じたときは、分収造林契約を解除することができる。
5 第3項の規定による分収造林契約を解除した場合には、造林者は、これによって生じた損失につき、町長に対しその補償を求めることができる。
(平12条例1・一部改正)
第3節 貸付け、使用及び売払
(貸付け及び売払等)
第24条 森林経営計画に定められた町有林野は、次の各号の一に該当する場合に、貸付け又は貸付け以外の方法により使用(収益を含む。以下同じ。)させることができる。
(1) 公用、公共用又は公益事業の用に供するとき。
(2) 土地収用法(昭和26年法律第219号)その他の法令により他人の土地を使用することができる事業の用に供するとき。
(3) 放牧又は採草の用に供するとき。
(4) 貸付け又は使用の面積が1ヘクタールを超えないとき。
第25条 森林経営計画に定められた以外の町有林野を売り払い、貸し付け又は使用させようとする場合において、次に掲げる者からその買受、借受又は使用の申請があったときは、これを他に優先させなければならない。
(1) 当該林野を公用、公共用又は公益事業の用に供する者
(2) 当該林野の所在する部落、団体
(3) 当該林野に特別の縁故がある者で町長が適当と認めた者
(4) 当該林野を町発展を目的とする産業の用に供する者
(1) 当該契約に定められた用途以外の用途に供したとき。
(2) 当該契約に定められた管理等の義務を怠ったとき。
第27条 町長は、町有林野に生育する山菜等の採取区域を制限することができる。
(無償貸付費)
第28条 町長は、町有林野を次に掲げる施設の用に供するため公共団体に貸し付け又は使用させるときは、貸付け又は使用の対価を無償とし、又は時価よりも低く定めることができる。
(1) 林道又は農道
(2) 水道施設又は用排水路
(3) 水害又は火災の予防施設
第29条 町長は、町有林を当該町有林野の所在地域の住民の共同の利用に供するため次に掲げる土地として貸し付け又は経営の安定のため特に必要があると認めるときは、その貸付け又は使用の対価を時価より低く、定めることができる。
(1) 放牧地又は採草地
(2) ため池又は用排水路の敷地
(3) 農道又は林道の敷地
(4) その他農林業の用に供する共同利用施設で法令その他の条例で定めるものの敷地
(貸付対価の減免)
第30条 町長は、農林業の用に供するため貸し付け又は使用させている場合において、風水害、冷害等の災害で異常かつ広範囲なものにより、その借受人又は使用人が当該対価を納付することが著しく困難であると認められるときは、これらの者に対して、その困難の程度に応じて当該貸付け若しくは使用の対価を減じ、又はその支払を免除することができる。
第4節 監視員
(監視員の設置)
第31条 町有林野の監視を行うため森林監視員(以下「監視員」という。)を置くことができる。
(平24条例4・一部改正)
第32条 監視員は、町長の指揮監督を受け、その管轄区域内の森林監視を行う。
2 前項の監視区域は、町長が別に定める。
第33条 監視員は、町長が委嘱する。
2 町長は、監視員に不適当と認めるものがあるときは、いつでもこれを解嘱することができる。
(監視員の職務)
第34条 監視員は、次の職務を行うものとする。
(1) 森林の盗伐及び誤伐の防止に関する事項
(2) 火災予防、病虫害及び動物害の防止その他森林保護に関する事項
(3) その他町長が営林上必要と認める事項
第4章 削除
(平8条例3)
第5章 雑則
(委任)
第41条 この条例に定めるもののほか、必要な事項は、町長の定めるところによる。
附則
1 この条例は、公布の日から施行する。
2 この条例施行の際、町有林について現に存する契約については、その期間中なお従前の例による。
3 旧来の慣習により契約を締結せずして町有林野を使用しているものは、契約の内容を定める手続を経なければならない。
4 第13条の規定による森林実施計画は、昭和32年度から定めるものとする。
附則(昭和36年条例9)
この条例は、公布の日から施行し、昭和36年3月20日から適用する。
附則(平成元年条例30)
この条例は、平成元年4月1日から施行する。
附則(平成8年条例3)抄
(施行期日)
1 この条例は、平成8年4月1日から施行する。
附則(平成12年条例1)
この条例は、平成12年4月1日から施行する。
附則(平成24年条例4)
この条例は、平成24年4月1日から施行する。