ページの先頭です

共通メニューをスキップして本文へジャンプします

山形県小国町

ここからページの内容です

トップ資料とまちづくり第4次小国町総合計画の策定〜

第1回まちづくり研究会の結果

まちづくり研究会は、これまで小国町のまちづくりに関わっていただいた有識者の先生方で構成した組織です。

総合計画の策定にあたり、本研究会において各先生方より、自治体を取り巻く環境変化や国全体における農山村に対する期待と求められている役割、自立していく上での地域経営の在り方、さらに、農山村がはぐくんできた生活技術・生活文化の伝承、農山村景観の保全など、多角的な視点で計画策定全般にわたって指導いただくこととしています。
(委員名簿別紙)


日 時
平成20年7月2日(水) 午後3時〜5時
場 所
小国町役場委員会会議室
出席者
岡ア昌之委員(座長)、宮原博通委員、政所利子委員
町長、副町長、事務局

【内容】

岡ア委員が座長となり、協議を進行。第4次小国町総合計画策定要領、まちづくり研究会、これまでの経緯、第4次小国町総合計画基本構想の全体構成(骨子)について、事務局より説明。その後、各委員より以下のような助言、意見をいただきました。


▼岡ア座長
  • 策定要領や基本構想の骨子の内容をみると、昨年展開されたまちづくりワークショップから導かれた部分が多く整理されているので、まずまちづくりワークショップをリードされた宮原委員よりワークショップでの議論の内容等に関して紹介をいただきたい。

▼宮原委員
  • ワークショップでは、30人のメンバーが10人ずつ、森の学校グループ(教育環境)、森の仕事グループ(産業振興)、森の住宅グループ(生活環境)の3つに分かれ、基本的にグループごとにテーマを持ちながら進めた。
  • 森の学校グループでは、町の地域資源の生かし方を教育という視点から検討した。また、森の仕事グループでは、自立を目指したときに、魅力あるまち、誇りあるまちとして持続していくための産業づくりについて議論を深めた。さらに、森の住宅グループでは、住みやすいまち、安心して住み続けるまちを構築していくためには何をすべきか、といったことを中心にしたワークショップを展開した。
  • 通常のワークショップで議論が深まらない部分については、メンバーだけで集まってさらなる意見を出し合うという活動を繰り返し展開してきた。メンバーにとっては大きな負担ではあったと思うが、メンバーがいずれも地域のファシリテーターとして、いかに考えていることを実践できるか、そこに人を巻き込めるかという視点も交えながら議論を進めた。
  • その結果として、ガイアシンフォニーという映画の上映会を企画し実際に取り組んだ。どれだけ人に通じる言葉を発することができるのか、それを実践するための一つの事例として取り組んだわけであるが、ワークショップのメンバーが、自分たちがどう動けるかという視点で議論し、ビジョンを描き、具体的な動きとして実践する、という展開を実現できたのは、とても意義深いことである。
  • この人を巻き込むという動きをつくることが、これからの小国町が協働のまちづくり、自立のまちづくりを進めていくうえで大切であり、それは人の出番をどうつくるかということにもつながる重要な視点である。今回のワークショップは、今後、町民が自主的にワークショップを行いながら、人の動きや出番をつくり出していく、そのきっかけになったものと思う。
  • ワークショップを始める際に、ふるさとの誇れる宝、自分たちの宝の掘り起こし、さらに自分たちや地域が今抱えている課題、あるいはこの先課題になると考えられることを改めて整理している。こうした様々な課題を把握したうえで、宝をどう生かすか、という議論を展開した。その考え方は、グループごと違った整理をしているが、生かし方の視座として共通しているのは「食」という存在であった。
  • これは、今、食を取り巻く環境が乱れている、あるいは食は健康に関わる重要な要素であることなどをふまえ、生活、産業、地域の交流など様々な場面における食の存在の大きさを、各メンバーとも認識したからではないかと考える。これによって見えなかったものが見えたり、町民の出番を意識したり、といった動きに結びついた。
  • このワークショップで醸成されたエネルギーをまちづくりにどう生かしていくか、が今の課題である。本研究会でもこうした点を含め、議論していくことを楽しみにしている。

▼岡ア座長
  • 本日は、最初の会議であるので、各委員から総合計画を策定していくうえで、留意すべきポイントであるとか、外からみた小国町の位置づけであるとか、さらに小国町の可能性の生かし方、またそれを計画にどう盛り込むかといった点についてお話しいただきたい。

▼政所委員
  • 今、国の大きな流れとして、地方自治体が自立していくのは難しい状況なのかなと感じている。自立していくためには、強力な意志とそれを支える基盤、しくみを持っていないと相当厳しい状況であると思う。
  • 今回整理された基本構想の全体構成(骨子)の中で、「町の特性の評価」として「天、地、人、時」とあるが、ここにぜひ「志(こころざし)の利」を加えていただきたい。山村を守ってきたゆるぎない志、意志というものが、小国には存在していると感じている。そのような強力なメッセージを送れればいいのではないか。
  • それは哲学だけでなく、なぜ山村が自立的にこれまで維持できたか、ということを考えると、そこには自立的な産業、基盤があったからであり、それらは地域にある水とか、空気とか、素材などの資源を生かす知恵の存在によって成り立っていたのである。
  • そこで、主要課題に加えていただきたいのが、産業振興にも含まれることであるが、“外資”を強力に入れていくことである。それは、資本という意味ではなく、外からお金が入ってくるしくみということであり、例えばふるさと納税もその一つといっていいかもしれない。
  • そしてさらに、人材を外から得るしくみも必要ではないか。流動人口というとあまりいい意味ではないが、人をどんどん流動させた方がいいと考える。北海道では、「お試し居住」を展開し、実際の効果も表れている。お試しの期間もお金が動くので、経済的な効果にも結びついている。
  • 積極的に関わる人を増やすことについて、定住促進でもなく、流動人口でもない新しい言葉を使い、ここ(小国)に来ることがステータスになるようなしくみができれば、と思う。
  • 産業で大きなうねりをつくるためには、地の利として新潟とのつながりを重視していくことも重要ではないか。また、産業では●●と、観光では●●と結びつく、というような“自由恋愛”を積極的に進めるべきと考える。

▼岡ア座長
  • “外資”とは、外の資本と同時に、“外の志”という意味にもなるかと思う。

▼宮原委員
  • 第3次基本構想で取り組んだ施策、事業に関し、これからのまちづくりを進めるうえでの検証が必要である。事業の成果を今後どのように生かしていくことができるか、十分な検討を加えていくべきと考える。さらに、その中で、町民の動きはどうであったか、などもふまえてこれまでの取り組みをどう伸ばすか、どうふくらませるか、という議論を進めていくことが大切と思う。
  • 施策を構築するためは、まちづくりにおける主要課題のタイプ、特性をとらえて、それをどう乗り越え、どのような波及効果を生み出していくのか、などについて整理する必要があるが、こうしたこれまでの取り組みの検証を進めることにより、それらの関連性が明確に示されることにもなろう。
  • 小国の素晴らしさは、町の特性評価のとおりであるし、さらにそこには「志の利」という考え方も必要であると思う。外の人がひきつけられるのは、まさにそのためであり、小国にはすばらしい資源があり、住んでいる人の意志、それに歴史も含めて、東北中から人が集まってくる要素に満ちている。そこで、外の人が集まってきて知識を得るだけでなく、一緒になって何かに取り組むことを期待できるような、“協働人口”として求めていくことが必要ではないか。
  • そのためには、共鳴、共感できる歴史、文化、環境をきちんと伝えていかなければならないし、小国の資源、目指している社会、自然環境の変化も乗り越えることへの情報発信を進めていくべきと考える。
  • これらを骨太の柱として据えることで、よりふるさとを誇りに思い、先人の知恵や資源を生かしながら外部の人との交流を受け入れていく環境の整備につながる。一方で、こうした方向を目指していくためにも、外部の協働人口を意識した施策の展開が重要と思う。

▼岡ア座長
  • “協働人口”とは、新しい言い方で、いいフレーズと感じる。コラボレーションという意味の協働であろう。では、町長、副町長からも町が抱える課題等についてお話しいただきたい。

▼町長
  • 私が住んでいる地区には観光わらび園が2つあり、私自身その当番も行っているが、入り込みの多い日で1日300人を超えるときもある。リピーターのかたも多く、ここには来てくれるだけの魅力があるものと感じている。
  • かつて、私の集落も高度経済成長の時期には、都会を目指す若者やあるいは挙家離村で数多くの人が流出したが、現在はそのような現象はない。ただ、人口の自然減、少子高齢化の進行が非常に早く、人は来てくれるものの、集落機能を維持できるのか、大きな不安を抱えている。
  • わらび園にしても、共同作業で経営しているわけで、春一番に火入れを行う、開園日には入園客へのサービスをする、開園時期が終了すれば、雑草を刈り払って施肥をしながら管理する、といった作業を集落全体で行っている。しかしながら、高齢化が進行して作業できなくなる家庭もでてきている。そうなると、せっかくの魅力あるわらび園でありながら、管理できなくなるということになってしまう。
  • こうした課題は、わらび園の経営だけでなく、集落機能を維持するあらゆる場面で表面化している。また、少子化が進み、高齢者だけの世帯になると、いずれ生活しづらくなるし、最終的には集落の崩壊につながるものと思う。町にとって原単位は集落であり、町の機能そのものは集落の機能によって維持されている。国も原単位は集落であると思うし、今後も国づくりの上での課題としてきちんと認識してほしいと考えている。
  • 先生方からお話があったように、小国は大変な資源を有している。水資源、森林資源、それぞれが素晴らしい宝であるが、それをどう活用すれば集落が活性化し、町全体が活性化するのか、町民が知恵を絞る時がきていると思う。特に集落機能の維持という面では大きな課題であるととらえられる。
  • 少子化という点で考えれば、山村過疎地域は子育て支援対策に他地域よりもなお力を入れて取り組まなければならないと思う。一方、高齢者福祉においても、他地域に比べ明らかにハンデを持っているので、診察や介護が必要であれば、出前で診察、介護できるような体制整備も検討すべきではないかと考える。高齢者の皆さんは、住み慣れた家、近隣社会、集落でずっと過ごしていきたいという気持ちが強いこともあろう。そのためにも、医療や介護もこちらから出向くというスタンスが大事ではないだろうか。
  • こうした点が、現在の介護、医療制度の中でどう位置づけられていくのかは疑問であるが、山村過疎地域に対する基本的な施策として取り組まれてもいいのではないかと思う。
  • さらに少子化について言えば、山村には産科がなくなりつつあり、産科がなくなれば、そこで子どもが生めないということになる。これは少子化にとって大きな問題であると思うし、逆に少子化を促す制度ではないかと考える。

▼副町長
  • 大きな問題は人口減少、少子高齢化に伴う過疎化の進行であると考えている。学校がなくなる、病院の産科もなくなるといった大変な危機感、問題意識を持っている。これは、農山村の抱える課題であると思うが、一方で地球温暖化の問題について、これを解決するには農山村がなくてはできないと思う。また、問題になっている食料自給率にしても、集落が崩壊しつつある中で、将来の自給率を確保できるのかと考えると、農山村の持つ役割をさらに見直さなければならないと感じる。
  • エネルギーについても、森林地帯を多く抱える日本でバイオマス燃料の活用を考えると、農山村が有する潜在力は相当に大きい。ただ、そこに住む人がいなくなると、その潜在力を活用するだけの力が失われることになる。小国にもその豊富な潜在力があるわけで、難しい課題ではあるが、こうしたことに真剣に取り組む必要があるものと考えている。
  • 今後10年間のまちづくり計画を作成するにあたり、住み続けたいまちづくりを進めるにはどうすればいいかと考えたとき、先生方から指摘いただいたように、外部の人と協働でまちづくりを進めるということが重要なポイントになるのではないか。その中で、若者が夢と希望を持ち、高齢者が安心して暮らせる町を目指していくべきと考えている。

▼岡ア座長
  • 今の話のポイントを抑えながら、外部での動きや試みなどについて各委員よりお話しいただきたい。

▼政所委員
  • 昨日、長野県の天龍村に行ってきた。そこでは、ゆべし(柚子に味噌と胡桃等を入れて作る)を作っているのであるが、昔修験者の携行食だったものを伝統食として、私が尊敬するSさんという女性が中心となって生産、販売している。天龍村は、長野県の最も南、愛知県よりにあり、ゆべしの生産は現在35戸の集落で取り組んでいる。高齢者の女性ばかりで、一番若くても70歳代である。Sさんは、外から嫁入りしたかたで、ずっとそこで働けるようなことを考えていきたいと言われていた。このように、人口減少はすぐに解決する策はないので、資源を生かして、高付加価値化よりもさらに上級で魅力的なものに仕立てていくことを考えるべきである。
  • そこには、365日神様のお祭りがあって、遠くから来る人にとって魅力があるので、民俗学に興味のある人を対象に空き家に宿泊できるしくみがつくれないか、Sさんと話をしている。法律ではさまざまな制限があるため、何とか許可をもらう知恵を集めて考えている。たくさん人が来なくてもいいので、民俗学のクラブ化を図り、上流な社会に上流な人しか来てはいけないというような形で取り組めないか検討している。
  • 高知県の津野町の床鍋地区では、ここは人口120人くらいだが、昭和57年に廃校になった学校の校舎の利活用について100回ほどワークショップをして、何がほしいか出てきた答えが「赤ちょうちんとコンビニ」であった。人が生きていくうえで究極に必要なもの、人と交流したい、買い物がしたいということで、廃校の1階にそれらが整備された。そこに住む人たちが楽しく生き続けるようにという戦略であるが、高知空港から2時間ほどかかるところに、それでも珍しいところがあると、人がやってくる、“協働人口”が興味を持ってくれているものと思う。
  • 富山県の五箇山というと世界遺産であるが、非常に小さな集落が点在している。ここでは、農業を何とか維持しなければならないと、高付加価値化として、一人のおばあちゃんが守り続けてきた日本の原種の赤かぶを復活させようと取り組んでいる。この赤かぶは、平家の時代のもので、限りなく原種に近く、これが地域ブランドになる。人が少ないので、NPOを組織して活動しているが、こうした取り組みを進めないと、農業の再生、高付加価値化といっても、苗を市場原理の中で作ったものを使用するのでは、効率がよくない。
  • 岩手県の旧大野村、今は合併しているが、夏も冬もやませが吹くところで、日本で出稼ぎ率が最も高い村であった。ここに30年前、秋岡さんという工業デザイナーの方が呼ばれて、ここには山、木材があり、木を見る力があるので、それを生かそうということになり、30年かかってクラフトに取り組んできた。途中から、湯布院の時松さんというかたも熱心に関わってくれて、今は一人一芸の大野村という活動を続けている。ここには、木以外何もなかったので、ゼロから取り組めたということもいえるし、何も手に職がなかった状況だったが、しつこく取り組んできたおかげで、地域の普通の人たちが、今では轆轤で手作りをする木地師では、全国でトップ10に入る実力になったと思う。大野のクラフトは、市場の中で相当価値が高まっている。時間はかかるが、とことん何もないところの方が戦っているような気がしている。そういう意味では、空き家、空き教室、空き農地、空き店など徹底して1つ1つ生かす方法を考えていくと面白いものがあるのではないかと思う。
  • 今、横浜市の政策委員会に参加しているが、そこでは過疎地域で起きている問題と同じことが議題にあがっている。例えば、横浜市でさえも、産科、産院がなくなって、東京の産科に通院している状況である。そうしてみると、都市の問題と過疎の問題を付け替えていくようなことも見ていく必要があるのではないか、と感じている。抜本的な手だてを考え、本当に生きたい人であるとか、何かを探っていく人にこちらに来てもらうこともできるのかな、と思う。問題になっていることを、もう少し全体として大きくとらえることも必要ではないか。

▼岡ア座長
  • 限界集落の危機は、小国をはじめとする農山村でも存在し始めているが、都市のど真ん中でも、学校の統廃合など同じような問題を抱えている。

▼宮原委員
  • 常々、地域活性化の柱は地場産業にあると思っている。高齢化に伴って集落機能が維持できなくなる状況が目前に迫っている中、それをどう支えるか考えるとき、地場産業が1つの切り口として存在するものと思う。というのは、地域活性の担い手には誇りが必要で、それを生み出す力になるのが、地域の魅力を存分に生かした地場産業ということになろう。
  • 1つの例として、日本古来の漆という産業があり、今なかなかその技術が伝承できなくなっているが、その中で若い人たちが漆に燃えて、地場産業として成り立たせようと取り組んでいるのが秋田の川連である。川連の若者が、なぜ漆に燃えて、そこに誇りを見いだしているかというと、まず自分たちの活動を世界に発信し、それが評価されて賞をいただいた、ということがある。それが励みになり、国内での発信も続けているのである。そこから、イタリアの若者が川連に漆を学びにやってきて、川連の若者は逆にイタリアにデザインを学びに行く。自然体での国際交流にも結びついている。
  • 瀬戸内海の直島では、大きな網元の家が空き家になったので、その家を使って、世界中のアーティストにこの島での製作活動を呼びかけたところ、様々な分野の人たちがやってきた。それを島民全体に広げていくと、島の子どもたちが、プロのアーティストの背中を見て育つようになり、島の存在が世界に発信されているわけであるから、島にいながら世界との接点があるような暮らし感を経験できるようになる。また、ものづくり、アートの島になっていくと、スポンサーも現れ、さらに美大の学生も集まるようになり、そこで大きなシンポジウムなども開催されるようになった。いろいろな人が集まることによって、エネルギーや経済効果が生まれ、そしてなにより誇りを生み出すことに結びついている。小国町にも、とてつもない資源があるので、その資源を活用して地場産業と重ねながら、このように世界に発信していくものを持つことが大事と考える。
  • 小国の自然は地球規模で大きな役割を持っていると思うし、さらに言えばその中で薬草の存在を全面に出していくこともできると考える。それを健康に結びつけていき、薬草を用いて小国は高齢者が健康であるというイメージを確立させていくような、食に関わる健康体維持のための主導も小国の個性として生かし、小国の魅力として国際的に発信していくことが可能と考える。森林セラピー基地もあるし、温泉もあり、住んでいる人の心もすばらしい。小国の存在は十分な可能性を持っているし、そのあたりから、地域活性化の柱となる地場産業を振興させていければいいのではないか。

▼岡ア座長
  • 私からも、感じているところを何点かお話ししたい。今の町村の置かれている状況をみると、様々な国の試みの中で、市と町村を差別する、特に小規模町村を異なる位置づけの中に置こうとする兆候がある。市町村合併が一応の収束状況を迎えた中、総務省の定住自立圏や、特例町村などの考え方で町村を新しい位置づけにして、垂直補完で町村の事務権限を都道府県に取り上げようという動きが起きつつある。これにどう対応していくのか、総合計画は少し長期的なものではあるが、このような町村の位置づけをしっかり確認しておく必要がある。
  • 総合計画の位置づけとして、今回はワークショップを通して住民が連携しながらその考え方を整理してきたわけであるが、ともすれば総合計画は行政主導で作ってしまいがちになる。策定された計画も最初のうちは関心を持たれるが、そのうちどこへいったか分からなくなるようなことが起きがちだ。住民も共有できるような、何かあれば総合計画に立ち戻って将来を検討し直すようなものに、きちんと位置づけておくべきである。
  • 長期的にみれば、最も大きいのは少子高齢化である。集落機能の維持もこの問題が一番大きい。これが、地方自治制度に大きな影響を与えてきつつある、このことを現状として認識しておく必要があろう。
  • 日本に置いてグローバルな視点で抱えている問題を、ある意味で地方自治体がモデル的に新しい方向を提起してきたとも言える。例えば、高度成長期後の日本が抱えた大きな問題が公害であったが、実際には地方自治体が国の法律に上乗せ、横だしし、個別の条例で解決してきたということがある。
  • 現在最も大きな問題とされているのが、地球温暖化や環境保全であり、これに対し国が排出権等々色々言っても国民にはイメージできない。これは地方自治体にとって一つのチャンスであると思う。長期的でグローバルな視点ではあるが、温暖化の取り組みとして地方自治体が住民と具体的な解決の方法を提示できる絶好の時期にきていると思う。
  • 食料やエネルギーの話題も出ていたが、これも地方が解決の方策を出していく意味では、いい時期ではないかと考える。私は前から水の問題の重要性について言っているが、専門家に聴くと東京都内の東部は中近東のアラブ以上に水に困っているところである。しかし小国町では、山の中のわき水をそのままペットボトルに詰めて売りに出せるくらい大変豊かな水がある。スイスのネスレ社では日本の水事情を徹底的に分析しているくらい、これからウオータービジネスはとても大きな産業になるとされており、特に農山村は水が豊かなところであることから、産業振興を考えていくうえで、大きなポイントになるのではないか。
  • 合併をせずに単独で行政運営を進める決意をされたわけなので、そのための地域自立の方策を、この総合計画にどうこめていくか、が大きな課題ではないか。そういう意味では、提示された全体構成は一般的にきれいに整理されすぎているような気がする。「単独で生きていく」ための泥臭い方策をこの中に盛り込んでいく必要があると思うし、あまりきれい過ぎると、小国のことなのか、他のことなのかわからなくなる。
  • 今、若者の就業に関しては、一旦就職してもどんどん変わっていく。変わることがいいことだととらえる風潮もあるので、非常に不安定な就業構造に置かれている。しかし、若い人は必ずしもたくさんのお金を稼ぎたいという価値観を持たなくなっており、車を買わない、ブランド品からも離れようとしている。若い人の考えは、所有欲より存在欲ではないかと思う。自分が帰属している組織や地域社会の中で自分の存在を認めてくれるところに所属したい、働きたいという気持ちの方が強いようである。
  • 若い人たちが農山村のような地域社会に移動して、そこで存在を認めてもらう、存在欲、自己実現に意味を見いだすということになれば、小国にはこうした存在欲を満たしてくれる地域社会が数多く存在する。それをどう外に開いた受け皿を地域でつくっていくか、そして小国の今までの地域づくりの伝統を生かしながら、そこに若者就業に結びつくような展開を、どう泥臭く総合計画ににじみこませていくかが、これから策定作業をしていくうえで必要な視点であると思う。


問合先

総務企画課
住所〒999-1363山形県西置賜郡小国町大字小国小坂町2-70
電話0238-62-2264  ファックス0238-62-5464
Eメールsoumu@town.oguni.yamagata.jp

関連事項

PDFファイルご覧頂くには

トップ資料とまちづくり第4次小国町総合計画の策定〜
第4次小国町総合計画の策定〜へ戻る ページの先頭へ戻る
個人情報利用規定画像等の使用リンクについて免責事項サイトマップ